一口に「古い分配器」と言っても、さまざまな種類があります。ここでは、代表的な古いタイプの分配器の種類と、その見分け方について解説します。まず、アナログ放送時代に主流だったのが、「VUHF分配器」です。これは、VHF帯(1~12チャンネル)とUHF帯(13~62チャンネル)の電波を分配するためのもので、現在の地上デジタル放送には対応していますが、BS/CSデジタル放送には対応していません。外観は、金属製の箱型で、入力端子と出力端子が複数付いています。端子の形状は、F型接栓ではなく、ネジ式のものや、プッシュ式のものが多いです。次に、「BS対応分配器」と呼ばれるものがあります。これは、BSアナログ放送に対応するために作られた分配器で、VUHF分配器にBSの電波を通す機能が追加されています。しかし、BSデジタル放送やCSデジタル放送には対応していない場合があります。外観は、VUHF分配器と似ていますが、BSの入力端子が付いているのが特徴です。端子の形状は、F型接栓が使われていることが多いです。さらに古いタイプとして、「同軸ケーブル直付けタイプ」の分配器があります。これは、分配器本体に同軸ケーブルが直接接続されており、取り外しができないタイプです。主に、アナログ放送時代の初期に使われていました。現在では、ほとんど見かけませんが、もし使用している場合は、早急に交換することをおすすめします。これらの古いタイプの分配器は、現在のデジタル放送に対応していないだけでなく、性能も劣化している可能性が高いため、新しい分配器への交換を検討しましょう。新しい分配器は、「全端子通電型」や「1端子通電型」など、さまざまな種類があります。これらの分配器は、BS/CSデジタル放送や4K/8K放送にも対応しており、安定した受信環境を提供してくれます。
古い分配器の種類と見分け方